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哲学と技術をめぐる対話 VI(2022年2月22日)ヘニング・シュミットゲン:機械をめぐる規範性

セミナー(2022年2月22日)ヘニング・シュミットゲン:機械をめぐる規範性

哲学と技術をめぐる対話

リサーチセミナー 第6回

 

ヘニング・シュミットゲン:機械をめぐる規範性

ユク・ホイとの対話

2022年2月22日(火)

13:00-15:00 CET / 20:00-22:00 HKT / 21:00-23:00 JST

オンラインイベント:Zoomにて、登録・参加ください

Facebook のイベントページ:https://fb.me/e/26XbnnKMJ

イベントは英語で行なわれます。

 

こんにちの社会では、テクノロジーは使用者の生活を円滑にし、向上させるような、有益で役に立つ「存在の様態」だと考えられています。それと同時に、しばしばテクノロジーは、ますます抽象化されている組織体や権力が課す制限や束縛だと感じられてもいます。とくにデジタル・テクノロジーの使用は、私たちの自己決定能力——またそれゆえ規範的な行動の可能性——を制限する曖昧な規則や前提条件、そして帰結と頻繁に結びつけられています。このような状況においては、アルゴリズムや人工知能、情報資本主義の批判だけが適切であり、必要なわけではありません。私が論じるように、「機械をめぐる規範性」つまりテクノロジーを主観的かつ創造的に使う可能性や能力についての、より射程を広げた反省もまた問題となっているのです。

 

今回の講演では、ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリのいう「技術的生気論」の哲学的な伝統に言及することで、機械をめぐる規範性という概念を導入します。そして、この伝統にはドゥルーズとガタリだけではなく、ジョルジュ・カンギレムやクルト・ゴールドシュタインといった哲学者や医師も含まれることを示そうと思います。この伝統にとってきわめて重要なのは「技術」への生物学的な観点です。そこでは技術という言葉が、ひとの環境を形作る可能性と同義であると考えられます。そうしたわけで、「技術への問い」に対する私たちの答えは、ほかでもなくこの観点を実現することにかかっているのです。

 

 

ヘニング・シュミットゲンは、ドイツのバウハウス大学ヴァイマールメディア学部教授。ベルリンおよびパリで、心理学、哲学、言語学を学ぶ。1996年、ベルリン自由大学にて心理学の博士号を取得。1997年から2001年まで、ベルリンのマックス・プランク科学史研究所(Dept. Rheinberger)にて博士研究員をつとめる。2011年、科学史およびメディア研究のハビリタツィオン(大学教授資格)を取得。2011年より2014年まで、レーゲンスブルク大学にてメディア美学の教授をつとめる。

 

シュミットゲンは、メディア研究と科学史のへだたりを架橋しながら、ガタリの機械やカンギレムの諸概念にくわえ、生理学、心理学、精神分析における時間の問題にかんする研究を広く行なっている。その研究が IsisConfigurationsGrey Room などのジャーナルに掲載されているほか、近著に The Helmholtz-Curves(2014年)、Tracing Lost Time(2014年)、The Guattari Tapes(2019年)、Horn, or The Counterside of Media(2022年)がある。

 

【この連続セミナーについて】

「哲学と技術をめぐる対話」は、香港城市大学の支援および「哲学と技術のリサーチネットワーク」の協力のもと、「宇宙技芸的/批評的AI (Cosmotechnics/Critical AI)の研究プロジェクト」によってはじまった連続セミナーです。2021年秋季・2022年春季より、技術哲学の主要な学者による講演やワークショップを行ない、こんにちの哲学やテクノロジーにかんする喫緊の問題を解決することをめざします。

今後は、アンドリュー・フィーンバーグ(3月16日)、ルチアーナ・パリージ(4月20日)、カール・ミッチャム(5月25日)などとのセミナーを開催予定です。今後のイベントを見逃さないためにも、私たちの Facebook ページのフォローやニュースレターの登録をお願いします。また Youtube の公式アカウントでは、過去のセミナーのアーカイブを公開しています。こちらもぜひご覧ください。

 

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